ブラック企業の見抜き方、求人でチェックすべき点

はじめに

「転職したい。でも、次こそは絶対ブラック企業に入りたくない」
これ、転職相談で本当に多く聞く言葉です。

僕自身、20代のころに「未経験歓迎」「アットホームな職場です」という言葉を信じて転職した結果、月残業100時間・有休ゼロの地獄職場に入ってしまった経験があります。入社後3ヶ月で体調を崩し、「もっとちゃんと見ておけばよかった…」と心底後悔しました。

そんな経験から今では、求人票を見ると“ちょっとした違和感”に気づけるようになりました。
この記事では、求人情報のどこを見ればブラックかどうか判断できるのか?を、具体的なフレーズとともに分かりやすく解説していきます。


ブラック求人によくある「要注意ワード」5選

まずは、ブラック企業の求人によく登場する“怪しいワード”たちをご紹介します。

❶「未経験歓迎!人物重視!学歴不問!大量採用!」

一見、門戸が広くてありがたいように見えますよね。
でも、この4つがセットになってる場合は注意。

→「誰でもいいから来てほしい=人が辞めまくって常に足りてない」可能性があります。


❷「アットホームな職場です」

よく見るけど、実は曖昧すぎて要注意なワードです。

→上下関係があいまいで私語が多い、プライベートに過干渉、飲み会強制…など、個人主義が通じない職場のことを「アットホーム」でごまかしていることも。


❸「がんばり次第で高収入!」

成果型の仕事なら当然の表現にも思えますが…

固定給が低く、歩合や残業代に依存している給与体系の可能性大。
→成果が出なければ生活が厳しい=長時間労働に繋がるケースも。


❹「成長できる環境です」

もちろん前向きな言葉なんですが、“育てる仕組み”があるかは別問題

→研修制度や教育体制が書かれていないのに「成長できます!」だけ書いている場合は、「とにかくやって覚えてね」の放置プレイかもしれません。


❺「若手が活躍中!」

20代が多い職場ということは、30代以上が定着していない可能性もあるということ。
つまり、長く働きづらい環境という読み方もできます。


求人票でブラックを見抜く“5つのチェックポイント”

「ワード」だけでなく、求人票の構成や中身にも注目してみましょう。

①「仕事内容」が具体的に書かれていない

→「営業職」とだけ書いてあって、訪問件数・売る商品・エリア・目標などの情報がない場合は、実態を隠している可能性があります。


②「給与」が“上限だけ”で語られている

→「月給:20万円〜80万円」みたいな幅が広すぎる場合は要注意。
→平均年収や、どのくらいの期間でいくら稼げるのかが書かれていなければ、“夢だけ見せる系”の求人です。


③「残業」や「休日」の表記が曖昧

→「残業あり(みなし残業代含む)」や「完全週休二日制」とだけ書かれている求人は、実態が見えにくいブラック候補です。
※「完全週休二日制」と「週休二日制」は全く意味が違うので注意!


④「福利厚生」がやたらキラキラしてる

→「社内イベントあり!BBQ大会!部活制度!」など、仕事以外の魅力でごまかそうとしている求人には要注意。
→本来重視すべきは、社会保険・有休取得率・産休育休の実績などの基本的な待遇。


⑤「常に求人が出ている会社」

→どの時期に見ても求人が出ている企業は、慢性的な人手不足=離職率が高いという可能性が高いです。
→同じ企業の求人が、表現を変えて何度も掲載されている場合も、ちょっと調べてみたほうがいいかもしれません。


求人票以外でブラック企業を見抜く方法

求人票だけでは判断しきれない場合は、以下の方法も使ってみてください。

▶ オープンワーク(旧Vorkers)や転職会議をチェック

→ 元社員・現社員の口コミから、離職率・人間関係・働き方などの“リアルな声”を拾えます。

▶ Googleマップの口コミをチェック(意外とアリ)

→ 特に小規模企業は、社員や取引先からの書き込みがある場合も。

▶ 面接での違和感を逃さない

→ 面接時間が極端に短い・質問が浅い・面接官が圧迫気味…など、「あれ?」と感じたら慎重に。


まとめ:「怪しい求人」は“言葉の温度感”で見抜ける

ブラック企業は、求人票の段階からどこかに違和感があるもの。
でもその違和感って、ちゃんと見方を知っていれば誰でも見抜けるようになります。

覚えておくべきチェック項目:

見るべきポイント要注意のサイン
求人ワードアットホーム/成長できる環境/高収入 etc.
給与幅が広すぎる、上限だけ強調
仕事内容あいまいで具体性なし
福利厚生遊び・イベント推しで基本情報が薄い
勤務時間・休日表記があいまい、都合の悪いことが書かれていない

“なんとなく嫌な感じ”がしたら、それは正解かもしれません。
求人を信じすぎず、読み解く力を持つことが、ホワイト企業への第一歩です。