目次
1. その不安、あなただけじゃない|「このままで大丈夫かな…」と感じた瞬間
「周りは正社員で働いているのに、私はまだアルバイトのまま…」
これは、私の友人(当時27歳女性)がこぼした本音です。高校卒業後、接客業のアルバイトを続けていた彼女は、いつも明るくて頑張り屋さん。でも、ある時こんなふうに言いました。
「親に“そろそろ正社員になったら?”って言われるたびに、胸がギュッてなるんだよね」
不安になるのは、自分が頑張っていないからじゃないんです。周りと比べてしまうから。将来が見えなくなるから。そんな彼女が転職を決意したのは、28歳のとき。「このままじゃいけない」という焦りと、「でも何から始めたらいいのか分からない」という葛藤の中にいました。
そんな彼女がどうやって転職に成功したのか——その軌跡を交えながら、20代フリーターの方に向けた“現実的なステップ”をご紹介します。
2. フリーターから正社員へ|最初の一歩は「職種選び」じゃない
「とりあえず正社員になれればいい」と思っていませんか?
実は、ここが落とし穴。どんな仕事を選ぶかで、入社後の満足度はまったく変わります。
彼女は最初、「営業はきつそうだから、事務にしようかな」と漠然と考えていました。でも、自己分析を通して「実は人と関わるのが好き」「目標があると燃える」タイプだと気づき、最終的に“内勤営業”の仕事に就きました。
ポイントは、「自分がこれまでのバイトで何が得意だったか」を棚卸しすること。接客、在庫管理、クレーム対応、売上アップに貢献した経験…。一見地味に思えるかもしれませんが、それは立派な“職務経験”です。
未経験歓迎の正社員求人は、意外と多いんです。特に20代であれば、ポテンシャル採用のチャンスも十分あります。

3. 面接が怖い?大丈夫、不安なのはみんな同じ
転職活動の中で一番「怖い」と感じやすいのが、面接。
私も、転職活動中は前の日に眠れなかったことが何度もあります。ましてや正社員経験がないと、「何を話したらいいか分からない…」と不安になるのも無理はありません。
そんなとき、彼女が実践していたのが「バイトの経験を具体的に話す」こと。
たとえばこんな感じです:
「コンビニでアルバイトをしていたとき、夕方のピーク時間帯にスタッフが急に休み、ワンオペで対応することになりました。その時、レジ対応と品出しを両立させるために、レジ前に『少々お待ちください』の案内を置いて、最優先でお客様対応をしました」
このエピソードは、実際に面接官の印象に残り、採用に繋がりました。
社会人経験がないから不利、というのは思い込みです。「今まで何をしてきたか」「どう考えて行動したか」それを自分の言葉で語れれば、それで十分なんです。
4. 正社員になって変わったこと|安定だけじゃない“自信”という副産物
彼女が無事に内勤営業として就職したのは、29歳の春でした。
最初は覚えることも多く、正直「バイトの方が楽だったかも」と思う瞬間もあったそうです。でも、1年が経った頃、久々に会った時にこう言いました。
「仕事って、楽しいって感じる瞬間があるんだね。成長してるって実感が、すごくうれしいの」
毎月決まった収入が入り、福利厚生がある安心感。そしてなにより、「社会から必要とされている」という実感。それは、バイト時代には得られなかった感覚だったそうです。
もちろん、すべてが順風満帆ではありません。でも、正社員として働くことで得られるものは、“安定”以上の価値があるのです。
5. 転職エージェントを活用しよう|一人で悩むより、誰かに頼ってみて
「履歴書の書き方が分からない」「面接って何を聞かれるの?」
そんな疑問を一つひとつ解決してくれたのが、転職エージェントのサポートでした。
私もそうでしたが、彼女も最初は「こんな経歴で相談していいのかな…」とためらっていました。でも、いざ登録してみると、「未経験OK」「20代歓迎」の求人をたくさん紹介してもらえたんです。
エージェントは、求人紹介だけでなく、面接練習や書類の添削もしてくれます。特に20代で初めての正社員を目指す方にとっては、まさに心強い“転職の伴走者”になります。

最後に|正社員じゃなくても、自分を責めないで
今、あなたがフリーターであることを責める必要は、まったくありません。
大事なのは、「これからどうしたいか」を考え、一歩踏み出すこと。
その一歩が怖いなら、小さくてもいい。求人サイトを開いてみるだけでも、誰かに相談してみるだけでも。それが、未来を変える第一歩になるはずです。
「私でもできたから、あなたにもできるよ」
これが、私の友人が最後にくれた言葉です。
あなたの転職活動が、自分を好きになれるきっかけになりますように。