目次
1. 自己PRって本当に必要?|採用担当の目線を知っておこう
「職務経歴書って、結局職歴さえ書けばいいんでしょ?」
そう思っていた頃の私がまさにそうでした。でも、ある日キャリアアドバイザーにこう言われたんです。
「あなたの強み、職歴を通して“どう活かしてきたか”を書かないと、ただの年表ですよ」
その一言がきっかけで、自己PRの重要性に気づきました。
採用担当者は、膨大な書類をわずか数十秒で判断することも多いそうです。その中で「この人、ちょっと気になるな」と思わせるには、やっぱり自己PRの存在が大きい。
でも安心してください。完璧な表現や大げさな実績がなくても、書き方次第で“伝わる自己PR”は作れます。

2. 自己PRテンプレート5選|状況別に使える雛形を紹介
自己PRは、「自分の強み」+「その裏づけとなる経験」+「今後の活かし方」が基本構成。
以下に、よくある5つのケース別にテンプレートをご紹介します。
① 未経験職種にチャレンジする場合
前職では〇〇業界にて接客を経験し、常にお客様の立場に立った対応を心がけてきました。
特にクレーム対応時には冷静に状況を整理し、迅速な解決に努めた結果、「またあなたに対応してほしい」とのお言葉をいただいたこともあります。
未経験の〇〇職ではありますが、対人スキルや課題解決力は必ず活かせると考えております。
② 営業職として実績を残してきた場合
法人営業として5年間従事し、年間売上目標を4年連続で達成しました。
特に、競合が多いエリアでの新規開拓では、地道な訪問とヒアリングを重ね、顧客ニーズに応じた提案で信頼を獲得。結果としてエリア売上トップの実績を挙げました。
今後も成果にこだわりながら、チーム全体の底上げにも貢献していきたいと考えています。
③ 事務職として縁の下の力持ちに徹してきた場合
総務部にて幅広い庶務業務を担当し、業務効率化にも取り組みました。
特に、紙ベースだった書類管理をExcelでデジタル化し、探し物の時間を約50%削減したことは、自信のある成果の一つです。
これからも、現場の“困った”に気づき、そっと改善できる存在でありたいと思っています。
④ マネジメント経験を活かしたい場合
小売店の店長として10名のスタッフをまとめ、売上管理・人材育成に従事してきました。
特に新人育成では、個人の特性を踏まえたOJTに力を入れ、定着率向上に寄与。
チーム全体で成果を出すことにやりがいを感じており、今後も人を育てる立場で力を発揮したいと考えています。
⑤ ブランクがある場合
子育てにより数年間のブランクがありましたが、その間も家計管理や地域活動を通じて、計画性やコミュニケーション力を磨いてきました。
復職にあたっては、独学でPCスキルを再習得し、Excelの関数やデータ整理も習得済みです。
柔軟に吸収する姿勢を大切にし、即戦力として貢献したいと考えております。
3. テンプレを自分用にカスタマイズする方法
テンプレはあくまで“型”です。そこに、自分の言葉で「なぜその経験が自分にとって大事だったのか」を足していくことで、説得力がぐっと増します。
たとえば、私の知人で経理職から人事に転職した女性は、こう書いていました。
「数字を扱う経理時代、どれだけ“現場を知らない提案”が空回りするかを実感しました。だからこそ、人事では“現場と一緒に考える制度”を作りたいと思っています」
これ、すごく心に刺さると思いませんか?
事実を語るだけでなく、「なぜその経験が今の考え方につながっているのか」を言葉にすることで、より人間らしいPRになります。
4. 採用された人の自己PR|成功事例に学ぶ文章の魅せ方
実際に採用された方の自己PRって、どんなものだったのか?
私がこれまで相談に乗った中で印象に残っているのが、30代前半の男性、元コンビニ店長のケースです。
「万引き対応やトラブル処理など、日常的に小さな判断を迫られる環境で、冷静さと柔軟性を身につけました。スタッフとの信頼関係が築けたことで、結果的に店舗の売上も前年比120%となり、表彰を受けました」
このPR文、特別な言い回しはしていないんです。でも「どんな環境で」「どんな課題を乗り越え」「何を得たか」がシンプルに伝わるんですよね。
自分の言葉で書かれたPRは、読む人の心に届きます。

5. 書いたら終わりじゃない!自己PRを最大限活かすために
「自己PRって書類に載せるだけでしょ?」
そう思っていた方にこそ伝えたいのが、“一貫性”の重要性です。
書類で書いた強みが、面接で語る内容とずれていると、「あれ?」と違和感を持たれてしまいます。
逆に、職務経歴書・面接・志望動機のすべてにストーリーが通っていると、面接官からの評価がグッと上がります。
また、エージェントや友人に見せて「伝わるかな?」と客観的な意見をもらうのも大事。私は何度も他人に読んでもらっては、赤ペンで修正されました(笑)
自己PRは、過去の自分を棚卸しして、これからの自分を描く大事な作業。
ぜひ「書く」ことを通して、あなた自身の魅力に気づいてほしいと思います。