目次
1. 「逃げたい」と思った時点で、もう十分がんばってる
「なんかもう、限界かも」
そう思った瞬間に、「でもこれって、逃げなんじゃないか」と、自分を責めてしまうことってありませんか?
Aさん(20代・女性)は、新卒で入った会社で毎晩終電帰り。体調も崩しがちになりながら、「辞めたい。でも逃げたら負けだ」と、1年近く我慢していたそうです。
「誰にも相談できなくて、逃げ癖がつくって言葉が怖かったんです」
でもある日、職場で倒れてしまい、ようやく休職。
そのとき言われた産業医の一言が彼女の心を救いました。
「逃げることができないほうが、よっぽど危ないですよ」
そう、「逃げたい」と思う時点で、あなたはもう限界までがんばってるんです。
2. “逃げ”と“選択”は、ほんの紙一重の違い
転職=逃げ、と言われることがありますが、実は「その環境にとどまらないという選択」とも言えます。
Bさん(30代・男性)は、パワハラが日常的な営業職を3年続けていました。「逃げたくなかったから」と言いながら、休日も気が休まらなかったといいます。
その後、転職して落ち着いた環境で働くようになってから、こう話してくれました。
「今思えば、“耐えること”が偉いと思い込んでいた。でも、本当は“選ぶこと”のほうがずっと難しかったです」
何かから離れることは、弱さじゃない。
それは、「もっと良くなりたい」「自分を大切にしたい」という前向きな意思表示なんです。
3. 周囲の声より、自分の“感覚”を信じて
転職を考えると、どうしても気になるのが“他人の目”。
「また転職?飽きっぽいね」
「前の会社、もったいなかったんじゃない?」
そんな言葉に傷つき、やっぱり自分が間違っていたのかも…と不安になる方も多いです。
でも、Cさん(40代・女性)はこんなふうに言っていました。
「今はもう、『正しいか間違ってるか』より、『自分が納得してるかどうか』で判断するようにしています」
誰がなんと言おうと、あなたがその場所で苦しいなら、それは“あなたにとって”正しくない環境。
周囲の評価に惑わされず、「自分の感覚」を信じること。それが“逃げ”ではなく“選択”へ変わる大きな一歩です。
4. 逃げて得られることもある。むしろそれが必要なことも
「逃げたら何も得られない」って、よく言われますよね。でも本当にそうでしょうか?
Dさん(30代・男性)は、2年間在籍した会社を「もうムリだ」と感じて辞めたあと、半年間フリーター生活をしました。
「最初は落ち込みました。でも、心に余裕ができたら、自分の得意不得意とか、将来やりたいことが初めて見えてきたんです」
逃げたからこそ、手に入ったものがある。
それは“逃げた先”でしか得られなかった気づきや、自分自身との向き合いだったりするんですよね。
逃げた先で、自分にやさしくなれた。
それだけでも、十分意味のある“前進”なんです。
5. まとめ|「逃げてもいい」から、「そのあとをどうするか」が大事
転職を“逃げ”と感じてしまう人ほど、責任感が強くて、真面目で、誰かの期待に応えようとしてきた人です。
だからこそ、「逃げてはいけない」と思い詰めてしまう。
でも、本当に大切なのは、
「逃げたっていい」
「でも、そのあと、自分にどんな場所を選びたいか」
そこに目を向けてみてほしいんです。
今の場所が苦しいなら、そこから離れる選択をしてもいい。
それは、“逃げ”じゃない。あなたが“より良い人生を選び直す”ための、大切な一歩です。
転職は、自分を責めるための行動ではありません。
あなた自身が、自分をもっと大切にするための選択なんです。