20代の転職と30代の転職、どう違う?

はじめに

「転職したい。でも、このタイミングで本当にいいのかな」——そんな悩み、抱えていませんか?

キャリアに迷ったとき、「転職」という選択肢がふと頭をよぎること、ありますよね。
でも、20代と30代では、同じ“転職”でも意味も準備も、全然違ってきます。

僕自身、27歳で初めて転職したときと、34歳で転職活動を始めたときでは、周囲の目も、企業からの扱いも、そして何より自分自身の意識がまるで違いました。

今回は、そんな「20代と30代、それぞれの転職のリアルな違い」について、実体験や友人たちの事例を交えながら、お話ししていきます。


20代の転職:まだ“伸びしろ”を見てもらえる時期

まず、僕が27歳で最初の転職をしたとき。正直、スキルはまだ浅く、実績も特に目立つものはありませんでした。

でも、不思議と選考は通るんですよね。理由はシンプルで、「20代=まだ伸びる人」と見られるから。

実例:24歳で営業職からIT業界に飛び込んだ佐藤くんの話

佐藤くんは、新卒で入った不動産営業の会社を2年で辞め、完全未経験からIT企業のサポート職に転職しました。

彼がやったことは、とてもシンプルでした。

  • 基本的なPCスキルを1ヶ月で習得
  • 職務経歴書には「ポテンシャル」と「向上心」を全開でアピール

それでも、3社目で内定。
未経験なのに年収は30万円ほどアップし、何より「人間らしい生活」を取り戻してました。

「まだ若いし、やり直しも利くよね」

——これは採用担当の口ぐせ。
20代はまだ“過去”より“未来”を見てもらえる、それが最大の強みなんです。


30代の転職:ポテンシャルではなく、“何ができるか”で勝負

一方、僕が34歳で再び転職しようと思ったとき、空気はまるで違いました。

面接で聞かれることは明確に変わりました。 「あなたが即戦力として、何を提供できるのか?」

ここで痛感したんですよね。
30代の転職は“選ばれる”のではなく、“選ばれにいく”ものなんだと。

実例:32歳で人事からキャリアアドバイザーに転職した田中さんのケース

田中さんは、これまで社内の人事部で採用業務に携わってきた人。
彼女は「自分が転職をサポートする側に回りたい」と思い、キャリアアドバイザー職へ。

でも最初は、まったく書類が通らなかったそうです。
そこで彼女がやったことは、「自分の経験を“数値”にして話す」こと。

  • 面接数:月20件以上
  • 内定承諾率:65%
  • 面談後の満足度アンケート:平均4.5/5

この「数字で語る実績」を武器にして、見事、希望していた企業に転職。
年収も350万から480万円へアップしました。

「もう若くないから」ではなく、「もうベテランだからどう活かすか」が問われるのが30代の転職


年代によって変わる“見られ方”と“勝ち方”

20代は「将来性」と「柔軟性」で勝負できます。
一方で30代になると、「再現性のある実績」や「即戦力性」が重視されます。

たとえば、

  • 20代は「未経験でもやる気を見せればチャンスがある」
  • 30代は「同じ業界・職種内でのキャリアアップが現実的」

という違いがあります。

でも逆に言えば、それぞれに正しい戦い方があるということ。


じゃあ、今のあなたはどう動けばいいのか?

もしあなたが今20代後半で、「このままでいいのかな」と迷っているなら、少しでも気になる分野に飛び込むチャンスです。
伸びしろを見てもらえる今こそ、チャレンジして損はありません。

一方、30代に差し掛かっているあなた。
これまでの経験を、“誰かの役に立てる”形に言語化してみてください。
転職市場では、それが最も強い武器になります。


まとめ:転職に“遅すぎる”はない。でも、“やり方”は変わってくる。

20代の転職も、30代の転職も、どちらにもそれぞれの難しさと面白さがあります。

大切なのは、「今の自分が、何を強みとして出せるか」。
それを知ることが、転職のスタート地点になります。

そしてもし迷っているなら、ひとりで抱え込まず、誰かに話すことから始めてみてください。
僕もこれまで数百人の転職相談に乗ってきましたが、話すことで見える景色はガラッと変わります。

あなたのキャリアは、まだまだこれからです。