面接で失敗しないための正しいビジネス敬語①

はじめに

「面接の時って緊張しますよね?」
一度はこの気持ちを抱いたことがある方も多いのではないでしょうか。特に転職活動中や就職活動の際には、面接の成否が大きく影響を与えます。その中で、「ビジネス敬語」の使い方に不安を感じる方も少なくないはずです。

面接の場は、あなたの能力や経験だけでなく、「言葉遣い」も評価される場所。丁寧な言葉を使うつもりでも、間違ったビジネス敬語を使ってしまうと、誤解を招いたり、失礼にあたることもあります。

今回は、面接でよくあるビジネス敬語のミスをピックアップし、正しい言い回しを確認していきます。自信を持って面接に臨めるよう、この記事を通じて少しでも役立てていただければ幸いです。


1. 「お疲れ様です」と言っていませんか?

【誤】お疲れ様です
【正】ありがとうございます / お世話になっております

まず、面接官に対して「お疲れ様です」という挨拶はよく聞かれるミスです。この言葉は、基本的に同僚や部下に対して使うもの。目上の人に対しては使うべきではありません。面接の場では、適切な挨拶として「ありがとうございます」や「お世話になっております」といった表現を使うようにしましょう。

たとえば、面接の最後に面接官が「今日はありがとうございました」と言ってくださったとき、「こちらこそ、ありがとうございます」と答えることで、相手に敬意を示しつつ、スムーズに対話が進みます。


2. 「○○になります」ではなく、正しい敬語を使おう

【誤】○○になります
【正】○○でございます

「○○になります」という表現は、カジュアルな場面では使われることが増えていますが、ビジネスシーンでは適切ではありません。たとえば、自己紹介や職歴を述べる際に「営業部の鈴木になります」と言うのではなく、「営業部の鈴木でございます」が正解です。

面接では、よりフォーマルな場面を意識して、正しい敬語を使うことがポイントです。


3. 「頑張ります」よりも意欲を伝える言葉を

【誤】頑張ります
【正】精進いたします / 努力いたします

面接でやる気を見せたいときに「頑張ります」と言いたくなるのは理解できます。しかし、これは少しカジュアルすぎる表現です。そこで、もう少し丁寧な「精進いたします」や「努力いたします」という言葉を使うと、相手に対してより誠実な印象を与えることができます。

面接官が「このプロジェクトでどのように貢献できると思いますか?」と質問してきたら、「精進いたします」と答えることで、やる気と丁寧さを同時に伝えることができます。


4. 「了解しました」はNG

【誤】了解しました
【正】承知いたしました / かしこまりました

面接では、上司や面接官に対して「了解しました」という言葉を使うのは避けるべきです。この表現は、対等な立場の人に対して使うものなので、目上の人には「承知いたしました」や「かしこまりました」を使うようにしましょう。

これらのフレーズを使うだけで、言葉遣いの印象がグッと変わります。


5. 丁寧すぎても「おっしゃるとおりです」は足りない?

【誤】おっしゃるとおりです
【正】仰せの通りです

面接官が自分の意見に賛同する場面では、「おっしゃるとおりです」と言いたくなるかもしれませんが、さらに丁寧な表現として「仰せの通りです」があります。より礼儀正しい印象を与えるために、このフレーズを活用しましょう。


6. 「よろしくお願いします」を使うときは…?

【誤】よろしくお願いします
【正】よろしくお願いいたします

「よろしくお願いします」はカジュアルに聞こえる場合があるため、フォーマルな場では「よろしくお願いいたします」が適しています。面接の終わりやメールのやり取りでも、こうした細かな言葉遣いが評価に影響を与えることがあります。


7. つい「すみません」と言っていませんか?

【誤】すみません
【正】申し訳ございません

「すみません」は日常生活でもよく使われますが、ビジネスシーンや面接では「申し訳ございません」を使うのが適切です。よりフォーマルで、相手に対する謝罪の気持ちが伝わりやすくなります。


8. 知らない人に「どちら様ですか?」は失礼?

【誤】どちら様ですか?
【正】失礼ですが、どちら様でいらっしゃいますか?

目上の方や初対面の方に対して、「どちら様ですか?」というのはやや失礼に響くことがあります。代わりに「失礼ですが、どちら様でいらっしゃいますか?」と質問することで、相手に対して礼儀正しさを示すことができます。


9. 「何かありますか?」を少し丁寧に

【誤】何かありますか?
【正】何かご不明な点はございますか?

面接の終盤で「何かありますか?」というのも少し粗雑に聞こえることがあります。そこで、「何かご不明な点はございますか?」と尋ねることで、より丁寧で相手に配慮した印象を与えられます。


10. 「私にできることがあれば…」はこう言い換えよう

【誤】私にできることがあれば言ってください
【正】私にお手伝いできることがございましたらお知らせください

自分のサポートを申し出る際に、「私にできることがあれば言ってください」と言うと少し軽く感じられることがあります。より丁寧な表現として「私にお手伝いできることがございましたらお知らせください」が適しています。


まとめ|面接での言葉遣いがキャリアの鍵を握る

面接は、あなたのスキルや経験を伝える場であると同時に、言葉遣いや礼儀も見られています。細かなビジネス敬語の使い方一つで、相手に与える印象が大きく変わります。

「面接官にどう見られるか」を常に意識し、正しい言葉遣いを身につけておくことで、面接の場で自信を持って臨むことができます。

あなたの次の面接が成功することを祈っています。最初の一歩を踏み出す際、この記事が少しでもお役に立てば幸いです。